【販売店が解説】クオーツ式腕時計とは?機械式時計との仕組みの違いを徹底解説!

 

腕時計本舗の編集長の前下です!

腕時計には『クオーツ式』と『機械式』という2種類があることをご存知でしょうか?

世界中で長年使われている腕時計ですが、その腕時計にも機械式とクオーツという2つの種類があることをご存知でない方も多いのではないでしょうか?「クオーツ」とは「水晶」のことで、正確に時間を刻むために採用された仕組みのことで、現在の腕時計にも多くこの機構が採用されています。

そこで今回は、「クオーツ時計とはどんな仕組みなのか?」「機械式時計との違いは?」という内容について解説していきます!

クオーツ時計の仕組みとは?

クオーツ時計のクオーツは「水晶」という意味で、時計の中に小さな水晶を埋め込み、その水晶が電流を流すことで素早く振動して正確に時を刻む仕組みになっています

その振動が、IC(電子回路)によって1秒ごとの電気信号に変えられ、その信号が指針を動かす機構のステップモーターから歯車を通じて時計の針を動かしています。

デジタル時計の場合は、ステップモーターの代わりに液晶パネルで数字で時間を表すのがデジタル時計です。

こうしたクオーツ式で時を刻む仕組みを腕時計に応用することに世界で初めて成功したのが、あの
セイコーだったのです。

▼1969年に誕生したクオーツアストロン(世界初のクオーツ腕時計)

出典:セイコーミュージアム

機械式時計の仕組みとは?

機械式時計はゼンマイで動く仕組みの時計です
(おもちゃのミニカーで、地面を引きずりながら後ろに引き、離すと走り出すあのおもちゃもゼンマイで動いています)

下の図を参考にしていただくと分かりやすいですが、「1番車」「2番車」「3番車」「4番車」「ガンキ車、アンクル」「テンプ、ヒゲゼンマイ」というパーツで構成されており、これらが狂うことなく連動して動くことで時を刻む仕組みになっています。

まず香箱車と呼ばれる1番車がゼンマイの動力源となります。ゼンマイを巻くと元に戻ろうとする力が働き、その力で2番車、3番車、4番車へと伝わっていきます。詳しくは2番が分針と時針、3番が仲介役、4番が秒針を動かす歯車になっています。

出典:PICTURES

「クオーツ時計」と「機械式時計」の歴史

セイコーが世界初のクオーツ腕時計「アストロン」を発表するまでも、機械式から脱する腕時計を作ろうとさ多くのメーカーが試みていました。

そんな中でもセイコーのアストロンは日差±0.2秒、月差±5秒というとてつもない高精度であったことと、量産化に成功し、瞬く間にクオーツ時計が時計の主流となっていきました

このクオーツ時計の量産化は、これまでの高級品とされてきた機械式の腕時計から、一般人にも購入できる日用品へと変わっていきました。

そして機械式時計を生産してきたメーカーに大打撃を与えたことから、セイコーアストロンが登場した1969~1990年ごろまでの期間は時計業界の間では、クオーツショックと呼ばれています。

「クオーツ時計」と「機械式時計」 ムーブメントの違い

出典:エンタメアトラス

まずはクオーツと機械式のムーブメントの違いから見てみましょう。ムーブメントとは"時計の中身"のことです。

クオーツの腕時計は電池と電子回路によって針を動かしているのに対し、機械式の腕時計はゼンマイがほどける力を使うことによって針を動かしています。

クオーツは1秒毎に針が動きますが、機械式の場合は秒針が止まらずに動き続けているので、簡単に見分けることが出来ます。

クオーツは回路が死んでしまうと回路の交換をする以外に修理方法が無いため、10年〜20年が寿命と言われています。

一方で機械式は適切に取り扱っていれば数十年単位で使い続けることが出来るため、一生モノの時計として愛好家の間でも長く愛用されています。


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クオーツ時計のメリット・デメリット

ムーブメントの違いを見たところで、クオーツのメリットとデメリットからご紹介します。

出典:Cooの腕時計

クオーツ時計のメリット

・機械式の時計と比べると非常に安い値段で手に入る

クオーツ式の腕時計は予算数千円~1万円内でも購入できるモデルがたくさんあります。

機械式時計の場合、腕時計のゼンマイなどを楽しむことができますが、どうしても構造が複雑なために値段も高くなってしまいます。

コストをなるべく抑えたい、という方にはクオーツ式腕時計がおすすめです。

・衝撃耐性が高い

クオーツ式腕時計の場合、少し壁にぶつかってしまったり、落としてしまったりしても壊れる可能性は低いです。

現在は仕事用として衝撃に強いモデルも複数販売されています。自分が使うシーンに合わせて耐久性がある腕時計をいくつか使い分けて見るのもおすすめです。

・精度が高い

クオーツ式は月差、機械式では日差で精度を表します。日差で±数秒~数十秒の差がある機械式に対して、月差で±数秒の差しかないクオーツ式の方が精度が高いといえます。

時間がずれることがほとんどありませんので、精度の高さを求めるならクオーツ式の腕時計が望ましいです。

・メンテナンス費用が安い

一般的にクオーツ式なら5年に1度、機械式なら3年に1度のメンテナンスが必要とされています。

機械式腕時計の場合、1つ1つのパーツが細かく、ブランドによってはパーツの取り寄せが必要なため、時間も費用もかかってしまいます。

それに対してクオーツ式の場合は、パーツの費用が比較的安いため、維持費がさほどかからないところがメリットの1つです。

クオーツ時計のデメリット

・大半が工場で大量生産されているためデザインに面白みが無い

クオーツ式腕時計はコストを抑えるためにも工場で大量生産されているので、流行のデザインや人気のブランドの場合、他人と被る可能性があります。

機械式腕時計ほど細部までこだわったデザインが少ないため、面白みが無いと感じる人もいるようです。

・修理不可能なものが多い

先ほども述べたようにクオーツ式腕時計は大量生産されていることから、そもそも分解できる構造を持っていません。

また、モデルの生産が終了するとともに、パーツの生産も終了します。交換に出すタイミングによってはそもそも部品の取り扱いが終了しているために修理ができない、といったパターンもあります。

・寿命が短い

クオーツ式腕時計の寿命は10年ほどと言われています。寿命が30年ほどと言われている機械式腕時計に比べるとその違いは明らかです。

クオーツ式腕時計に使われている電子回路の寿命が20~30年と言われています。定期的にお手入れをすればそれくらい使えるかもしれませんが、先ほども説明したようにパーツが生産終了している場合には修理ができません。

長くても10年と見積もっておくのが良いでしょう。

機械式時計のメリット・デメリット

最後に機械式のメリットとデメリットについてご紹介します。

機械式時計のメリット

・趣味性とステイタスが高いこと

機械式腕時計を趣味としてコレクションする人も多いのではないでしょうか。

数百年という長い歴史を持っているブランドも多く、昔ながらのデザイン、雰囲気を楽しめるといった特徴があります。

また機械式腕時計は50万円以上するような値段の物が多いため、ステイタスの高さを表すアイテムとしても使われます。

・数十年単位で使える寿命の長さ

クオーツ式腕時計の寿命は頑張っても10年に対し、機械式腕時計は30年~40年使っている人もいます。

定期的なメンテナンスやお手入れは必要ですが、その分長く使えるのでブランドによってはコストパフォーマンスが高いものもあります。

機械式時計のデメリット

・価格・メンテナンス費用が共に高いこと

1つあたりの単価が高いので、社会人なりたてでの購入は難しいでしょう

また、部品1つにしてもそのブランド独自の部品が使われていたりするので、その場合は取り寄せに時間や費用がかかることがあります。

・衝撃に弱いこと

機械式腕時計の魅力はその「機械美」である反面、とても繊細に作られているので少しの衝撃で壊れてしまう可能性が非常に高いです。

普段使いするのであれば壁や物に当たったり、落としてしまったりしないように気を付けなければなりません。

まとめ:クオーツ式とは?

最近ではスマートフォンなどの携帯端末でいつでも時間を見ることが出来るため、腕時計を付けないという方も多くなってきています。

しかし、場所によっては電子機器を持ち込めない場合があったり、商談や会議では時間確認でもスマートフォンを取り出していると失礼に見られてしまうこともあります。

どんな場面でも即座に時間を確認できる腕時計は、今後も欠かすことの出来ないアイテムではないでしょうか。

まだ腕時計を持っていない方は、自分に合った腕時計を探してみましょう。

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