ロレックスが人気なのは日本だけなのか?元正規店販売員が徹底解説
ロレックスは高級腕時計の代名詞として広く知られており、高い品質、洗練されたデザインから根強い人気があります。
現在日本では「ロレックスマラソン」といった一種の社会現象が起きていますが、その人気は日本だけのものなのでしょうか。
ロレックスの人気の理由と合わせて解説します。
なぜ「ロレックスが人気なのは日本だけ」がよく検索されるのか?
現在ロレックスは正規店で入手困難になるなど、高級腕時計ブランドのなかでも圧倒的な人気を誇ります。
一方で「ロレックスが人気なのは日本だけ」という主張が一部で検索されることがあるようです。
もちろんロレックスは世界的に広く知られ、その地位は確かなものです。
なぜこのような主張が存在するのかは以下の要因が考えられます。
スマートフォン業界においてアップルのiPhoneが世界から見て日本国内でのシェア率が高いというような現象と似ているかもしれません。
アップルと比較しながら考察してみました。
- ブランド価値と信頼性
アップルは高品質で洗練されたデザイン、そして堅牢なブランドイメージを持っています。
日本の消費者はアップル製品に対して高い信頼を寄せ、結果的にシェア率が高まりました。
「スマートフォンといえばiPhone」というような日本の風潮や、皆が使っているから安心という心理もあるでしょう。
ロレックスは長い歴史と高い製造技術を持ち「高級時計といえばロレックス」というように知名度が高いブランドです。
持つことにステータス性を感じる方も多いのかもしれません。
- 独自のエコシステム
アップルはハードウェア、ソフトウェア、サービスを一体化した独自のエコシステムを提供しており、顧客は複数のデバイス間で連携を楽しむことができます。
これによりアップル製品を使い続ける動機が高まり、シェア率が増加しました。
買い替えが面倒であるという要因もあるかもしれません。
同様にロレックスの所有体験も一つのエコシステムを形成しており、複数のモデルを所持しコレクションを楽しむ人が増えています。
資産価値の高さから売り買いし、新たなモデルが発表されるたびに買い替える人もいます。
- マーケティングとデザイン性
アップルは積極的なマーケティング戦略を展開し、消費者の関心を引き寄せています。
アップル製品はデザイン性も兼ね備えており、日本のトレンドに敏感な市場で特に支持を受けています。
新しい製品が発売されるたびに多くの人々が興味を持ちます。
同様にロレックスはラグジュアリーブランドとしての地位を確立し、高級感やステータス性が日本国内で特に魅力的に映る要因となっています。
「ロレックスの人気は日本だけ」ではなく「とくに日本での人気が高い」のです。
正規店での販売戦略が海外と日本とでは異なります。
そのため日本では‘‘ロレックスマラソン‘‘という現象が起き、正規店で購入したいという‘‘ランナー‘‘が爆発的に増えました。
ロレックスが人気なのは日本だけなのか?
出典:【世界最大の高級時計マーケットプレイスChrono24】高級時計市場に関するユーザー調査の結果を発表|Chrono24 Japan 合同会社のプレスリリース (prtimes.jp)
「好きな時計ブランド」のランキングにおいて、世界、アメリカ、日本の各地域でロレックスが1位を獲得しています。
ロレックスの人気は日本だけでなく海外でも同様であることが分かります。
そのうえで「好きな時計モデル」に関しては世界との違いが見受けられます。
世界とアメリカでは「ロレックス サブマリーナ」が1位に選ばれており、日本では「ロレックス デイトナ」が最も人気のあるモデルとして1位にランクインしています。
「ロレックス サブマリーナ」は世界やアメリカで1位であるにもかかわらず、日本では7位に位置していることも注目すべき点です。
異なるモデルが異なる地域で支持されていることは、ロレックスの幅広いラインナップと多様なスタイルが世界中の時計愛好家に訴求していることを意味しています。
ロレックスが世界中で人気な理由
出典:ロレックス公式サイト - スイス ラグジュアリーウォッチ (rolex.com)
精度の高さ
精度の高さは機械式時計としての信頼性や豊かな歴史を象徴します。
ロレックスは創業当初からムーブメントの品質向上に最大限の努力を注いできました。
1910年にはスイスクロノメーター歩度公認検定局から、腕時計として初めてのクロノメーター公式認定書を受けるなど品質に対する追求心が示されています。
現在ロレックスの時計には、グリーンのタグが付いており、「Superlative Chronometer」(高精度クロノメーター)の称号を授かっています。
この特別なタグは、COSC(スイス公認クロノメーター)による公式認定に加えて、ロレックス自身が行う厳格な最終検査をクリアした証です。
COSCが定める条件をさらに厳格に満たし、時計の日差が-2秒から+2秒以内に収まる高水準の精度を確保しています。
グリーンのタグがついたすべてのロレックスの時計には、5年間の国際保証が提供されることからも高い精度と信頼性が明示されています。
このような取り組みはロレックスが世界中で称賛される理由の一つです。
堅牢さ
ロレックスといえば、その堅牢な耐久性にあります。
ブランドのコンセプトは過酷な環境下でも性能が低下せず、長期間にわたって使用できる時計を作ることです。
山の登頂から深海の潜水、さらに日常生活のさまざまな状況での使用を想定しています。
機械式時計は衝撃に弱いとされていますが、ロレックスの時計は極端な状況でも正常に機能することが確認されています。
(実際に使用する際はメンテナンス時期を早める恐れや故障の原因にもなり得るので衝撃には気をつけてください)
ロレックスは独自の技術である「パラフレックス」を開発し時計のムーブメントを保護しています。
このショック・アブソーバーは、衝撃による影響を軽減するために設計されており、時計のクロノメーター性能をあらゆる状況下で確保する役割を果たしています。
ロレックスの堅牢さと耐久性は世界的に確立され、その信頼性は機械式時計のなかでも随一です。
知名度の高さ
ロレックスの人気は世界中で広く知られるその名前とブランドイメージによって支えられています。
高価格帯の腕時計ブランドは複数ありますが、知名度の高さは唯一無二であると言えます。
- 歴史と伝統
ロレックスは1905年に創業され、長い歴史を通じて高品質な時計製造技術と革新的なデザインを築いてきました。
歴史的な三大発明(オイスター・パーペチュアル・デイトジャスト)や精度と品質を追求する姿勢により、ブランドは時計の分野で確固たる地位を確立しました。
- 偉業と冒険
ロレックスは過去にさまざまな偉業や冒険に関与してきました。
例えばエベレスト登頂やマリアナ海溝への探検など、極限状況で時計の耐久性を証明する試みがあります。
これらの歴史的瞬間への同行はロレックスの信頼性と耐久性を象徴するものとして知名度を高めました。
- 広告とスポンサーシップ、セレブリティの愛用
ロレックスは有名なスポーツイベントやトーナメントのスポンサーとしても知られており、ゴルフ、テニス、ヨット、モータースポーツなど多くの分野で存在感を示しています。
世界的なスポーツ愛好家やファンの間でブランドの認知度が高まっています。
また多くのセレブリティや著名人がロレックスの愛用者であることが知られ、ブランドのステータスや魅力を強調しています。
希少性
一部の人気モデルは、正規販売店での入手が難しくなっています。
需要過多と供給不足の状況が中古市場においてプレミア価格を生む要因となり、希少価値が一層高まりました。
毎月一定数の入荷はありますが、多くのお客様が競い合い、また転売目的の方も多いため、人気モデルを正規店で購入するのは難易度が高い状況です。
このような状況から「ロレックスマラソン」や「デイトナマラソン」といった言葉がSNSで話題となっています。
現在も多くの人が毎日のように店舗を訪れ、人気モデルの問い合わせが絶えないようです。
ロレックスは人気が高く需要も豊富ですが、急激な大量生産は難しい状況です。
それでも他の高級腕時計ブランドに比べて製造数は多いので、その人気が圧倒的な存在であることが伺えます。
資産価値の高さ
ロレックスの資産価値には二つの側面があります。
一つは、長期間にわたって使用できるという実用的な資産価値。
もう一つは上記の「希少性」からも見て取れますが、確立された高い人気を持つ腕時計メーカーとしてのブランド価値です。
この組み合わせがロレックスが他の高級時計と差別化し、独自の地位を築く要因となっています。
通常一度使用した場合、価値が著しく低下することが一般的です。
しかしロレックスは中古市場でも独自の安定した資産価値を持ち、モデルによっては新品購入時よりも価格が上回ることもあります。
その価値は資産や投資としても捉えられることがあります。
またロレックスの時計は非常に丈夫であり、経年劣化したり動作しなくなった場合でも、オーバーホールやメンテナンスによってほぼ新品同様に復元できる場合があります。
そのため中古市場でもロレックスの腕時計は引き続き人気が高く、新たなオーナーに引き継がれています。
ロレックスはなぜ世界的に品薄なのか?
現在ロレックスの人気モデルは正規店において入手困難な状況が続いています。
これは需要と供給のバランスが乱れているためです。
正規店で人気モデルを購入しようとしても在庫がなく「入荷の予定は分かりません」という返答が一般的であり、多くの人々が希望のモデルを求めて頻繁に店舗を訪れる状況が見られます。
需要が高いのであれば供給を増やせば解決するのではないかと考える方もいるでしょうが、生産を増やすことは容易ではありません。
ロレックスは「Yahoo!ファイナンス」へのコメントでも述べているように、高品質な基準を維持するためには時間と手間が必要であり、品質を妥協せずに保つことを重視しています。
ロレックスは全ての時計を自社の拠点で手作業で組み立てており、この独自の製造プロセスには時間がかかります。
この品質保持のための姿勢が、需要が高まる一方で製造量を限定する要因となっています。
ロレックスの人気モデル3選
デイトジャスト41 126334 ミントグリーン
出典:ロレックス専門店サテンドール (rakuten.co.jp)
価格:¥2,427,600(税込) 2024年4月現在
デイトジャストはロレックスの典型的なクラシックモデルであり、1945年に日付を表示する初の自動巻防水クロノメーター腕時計として登場しました。
その後ロレックスの長い歴史と伝統の中で栄え、現在まで愛され続けるフラッグモデルとして知られています。
デイトジャストのデザインは一目でロレックスと分かるスタイルであり、幅広いシーンに対応できるスタンダードモデルとして多くの支持を集めています。
いくつかのデザイン展開があり、ブレスとベゼルの組み合わせによって雰囲気がガラッと変わります。
今回ご紹介するRef.126334はベゼルがホワイトゴールドであり、刻みのあるフルーテッドベゼルがキラキラと輝きます。
ミントグリーンの文字盤は落ち着いた肌なじみの良いカラーリングです。
洗練されたデザインと実用性を兼ね備えた、ロレックスを象徴する名品の一つと言えるでしょう。
▼商品ページはこちらサブマリーナー デイト 126610LV
出典:まじめなとけいや かめ吉 (rakuten.co.jp)
価格:¥2,509,050(税込)2024年4月現在
サブマリーナーは300m防水を備えたロレックスのダイバーズウォッチです。
水中での実用性を重視しつつ洗練されたデザインも兼ね備えており、ロレックスの代表的な人気モデルの一つとなっています。
回転ベゼルはダイビングの残り時間や経過時間の計測に欠かせず、逆回転防止システムによってダイバーが潜水時間と減圧停止を正確かつ安全に測定できます。
126610LVはグリーンのベゼルが個性的で、ロレックスファンから人気が高いモデルです。
2020年にはモデルチェンジが行われ、文字盤の色がブラックに変更されました。
ロレックスのユニークなデザインと高い機能性が融合した、魅力的なモデルです。
▼商品ページはこちら
コスモグラフデイトナ 116500LN
出典:GINZA RASIN 楽天市場店 (rakuten.co.jp)
価格:¥4,745,000(税込) 2024年4月
ロレックスのなかでも一際高い人気と機能性を誇るのがコスモグラフデイトナです。
‘‘キングオブロレックス‘‘とも呼ばれるこのモデルはカーレース向けのプロフェッショナルウォッチとしてデザインされ、クロノグラフ機能を搭載しています。
ストップウォッチ機能で経過時間を計り、タキメーターベゼルで平均速度を読み取ることができます。
まとめ:ロレックスが人気なのは日本だけなのか?
以上の解説から明らかなように、ロレックスの人気は日本に限らず世界的な現象です。
多くの国々で高い評価を受け、その品質、デザイン、信頼性、資産価値などが高く評価されています。
人気モデルは購入するのが難しい状況が続いていますが、昨今はレンタルや二次流通での購入を検討される方も多いようです。
ご自身にあった購入方法を検討してみてください。
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