ロレックスマラソンとは?完走するためのコツを元正規店販売員が解説
長年不動の人気を誇るロレックスは、現在も幅広い年齢層の方に支えられています。
SNS等でロレックスというワードを検索すると「ロレックスマラソン」「デイトナマラソン」という言葉がでてきます。
マラソンの様子や進展を報告し、情報交換している方います。
正規店にも実際にランナーと思われる人たちが連日来店していました。
近年話題になっているロレックスマラソンについて、そして完走するためのコツを解説します。
ロレックスマラソンとは?
目当てのモデルを購入する為に、正規店をまわることを「ロレックスマラソン」「デイトナマラソン」と言います。
一日に複数の店舗を行き来する方も多く、その様子がマラソンのようだと例えられました。
また欲しいモデルを購入できた際は「ロレックスマラソン完走」と言います。
現在人気モデルや、入荷の少ない希少モデルは並行品店で大幅に価格が上昇しています。
正規店で購入したいという人が多いですが、人気モデルを購入することは簡単ではありません。
定価で購入する為には、通常店舗に何度も通う必要があります。
このようなことから「ロレックスマラソン」という言葉が生まれました。
なぜロレックスマラソンを行うのか
正規店でのみ定価で購入できるから
現在人気モデルや希少モデルを定価で購入できるのは正規店のみです。
人気モデルはたとえ中古であっても価格が上昇しています。
ここ数年のロレックスは二次流通価格が高騰しているので、最安値である定価で購入する為に多くの人が正規店に来店しています。
公式ではネット販売や、予約、入荷待ち等をおこなっていないので定価で購入する為には正規店に足を運ぶしかありません。
モデルによっては一度や二度の来店で運よく購入できる場合もありますが、昨今は簡単には購入できない状況が続いています。
その結果ロレックスマラソンを行う人が増えました。
供給が追い付いていない
ロレックスの人気モデルは需要に対して供給が少ないという状況です。
通常のステンレスモデルであれば一定の入荷はありますが、購入希望者が多いので手に入れるのが難しくなっています。
「生産を増やしたら良いのでは?」と思う人も多いですが、ロレックスは生産数を急激に増やすことはできません。
職人が手作業で製造している部分も多く、さらに時計には厳しい一連の検査をおこなっています。
またロレックスは生産終了から最低でも25年はパーツを保管し、メンテナンスに備えています。
アフターサービスを重要視しているので、生産だけを急激に増やすことはできないと言われています。
▼ロレックスが人気なのは日本だけなのか?元正規店販売員が徹底解説
転売ヤーの出現
二次流通価格の高騰が進む中、転売屋の存在が市場に大きな影響を与えています。
ロレックスマラソンの現状
依然として人気モデルの購入は難しい状態が続いています。
都心部では正規店に入店するための列ができる光景も見られ、ロレックスの人気ぶりが窺えます。
ここ数年の傾向として商品が店頭に陳列されることはありません。
場合によっては商品が全て品切れと言われることもあるでしょう。
購入が可能な場合は裏から商品が出てくる形となり、特に人気モデルの入手は相変わらず困難を極めています。
X(旧Twitter)等では正規店に対する不満や批判が多く見受けられており、顧客とのコミュニケーションや販売方法において課題があるようです。
しかし2023年12月現在一部モデルの価格が下降ぎみであるという報告があり、来年は多少購入しやすくなる可能性も示唆されています。
ただしロレックス市場は非常に競争が激しく、人気モデルの入手は厳しい状況が続くでしょう。
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ロレックスマラソンでの人気モデル
出典:ロレックス公式サイト - スイス ラグジュアリーウォッチ (rolex.com)
ロレックスマラソンにおいての人気モデルはプロフェッショナルウォッチ全般に集中していますが、特に人気なのはやはりコスモグラフデイトナです。
2023年のモデルチェンジや記念モデル「ルマン」の登場から、ますます注目度が高まったようです。
優れた機能性やデザイン、モデルの持つステータス性から正規店での入手が極めて難しいとされています。
また近年はデイトナに匹敵するくらい入手困難な人気モデルとして、ターコイズブルーのオイスターパーペチュアルが挙げられます。
ターコイズブルーの文字盤カラーは非常に人気があり、入荷が限られていることから競争率が高まっています。
オイスターパーペチュアルはシンプルでクラシックなデザインが特徴であり、定価自体も他のモデルに比べると安価な為人気が高いです。
一部ではデイトナのステンレスモデルより入手が難しいと言われています。
ロレックスマラソンの人気モデルは二次流通価格と比例するので、価格が高騰しているモデルは正規店において競争率が高くなります。
元正規店販売員が教えるロレックスマラソン完走のコツ
欲しいモデルを絞る
ロレックスマラソンをする際は欲しいモデルを明確に決めることが重要です。
モデル名、文字盤の色まで指定して探し続ける方が購入できる可能性が高くなります。
「ステンレスのプロフェッショナルモデルはありますか」等あいまいな質問ではなく、
「ステンレス素材のデイトナ黒文字盤はありますか」といったように欲しいモデルを明確に質問する方が良いです。
店舗を絞る
複数の店舗を沢山まわるよりも、ある程度店舗を絞りコンスタントに来店するほうが販売員との距離感も近くなりやすいです。
店員も人なので良い印象のお客様には「この人に販売したい」と思うことや、「この人が購入できたら嬉しい」と思うことがあります。
販売員には良い印象を与えておいて損はありません。
しかし販売方法は店舗の方針によるので、通っている店舗が万が一外商優先の場合はいつまでたっても購入できない場合もあります。
保険として2、3店舗を重点的に通うといったマラソン方法をおすすめします。
閑散時に行く
混雑時は実際に在庫があったとしても購入できないといったこともありえます。
販売のタイミングに関しても店舗の方針次第です。
混雑時は販売員に挨拶代わりに在庫の確認をして、すぐ退店するくらいの気持ちでいる方が良いと思います。
お店が暇なときは販売員にも雑談や質問がしやすいので、なるべく閑散時に来店することをおすすめします。
支払い方法は確実にしておく
時計の在庫があり商談に結び付いた場合でも、支払い方法に不備があると購入することはできません。
あらかじめ支払い方法の確認を済ませておくことも重要です。
人気モデルは基本的に後日来店して支払うなど取り置きができません。
せっかくお探しのモデルを案内された場合でも購入ができないと意味がないので注意が必要です。
心に余裕をもってマラソンをする
正規店で人気モデルを購入することは難易度が高く、労力を必要とします。
何度通っても探しているモデルが無く、販売員から同じことしか言われないと苛立ちを感じることもあるかと思います。
しかし販売店側も少ない在庫を少しのお客様にしか販売することができないという悩ましい状況です。
通常のステンレスモデルは希少なゴールドモデルに比べて入荷はあります。
気長に探していたら購入できる可能性は十分あります。
購入できたらラッキーくらいの気持ちでいたら、来店した際も気持ちの余裕から、販売員との会話も楽しめると思います。
販売員に高圧的な態度であると警戒され、ブラックリスト入りしてしまう可能性があるので注意が必要です。
ロレックスマラソンで避けるべき行動
電話で在庫に関する問い合わせをする
電話で人気モデルの在庫を確認する方も多いですが、電話問い合わせは意味がないので来店して確認することをおすすめします。
電話では基本的にマニュアル通りの返答しか返ってきません。
時間はかかりますが、地道に来店を繰り返し信頼関係を築いていくことをおすすめします。
店舗に居座る
販売員に質問責めをし、店舗に長居するお客様もいます。
店舗への長居は他のお客様のご迷惑にもなるので避けたほうが良いと思います。
また、稀に入荷のタイミングを狙う意図で店舗に居座ろうとする人もいます。
迷惑行為は警備から注意がはいることもあります。
防犯上警戒されてしまうので不自然は長居は避けましょう。
ネットでの情報を鵜呑みにして店員に質問攻めをする
「在庫があるのに本当は隠している」等、様々な噂がありますが、あくまでも販売方法は店舗の方針次第となります。
店舗側も防犯上全ての質問に答える義務がないので、実際はどうなのかを確認したくても解決できないこともあります。
あまり追及せず、ひたすら在庫の確認に来店することが一番の近道であるということはお伝えします。
年に数本レベルのゴールドやダイヤの特殊なモデルは除いて、ステンレスモデルは毎月コンスタントに入荷があります。
ほとんどの店舗で一般のお客様に販売しているので、全くチャンスがないわけではありません。
競争率は高いですが、定価で手に入れたい場合は努力が必要になってきます。
転売目的
正規店では転売目的の方への販売を警戒しています。
実際に2019年から一部のモデルには購入制限を設けており、身分証の提示が必要です。
転売をしている事実が店舗にバレてしまうと購入できなくなりますが、警戒された段階でも購入が難しくなると思います。
少しでも怪しい動きがあると、店舗で情報を共有し販売は避ける傾向にあります。
実際は購入者の自由ではありますが、モラルやロレックスの方針の観点から転売行為は避けた方が良いです。
ロレックスマラソンを完走できないときは?
ロレックス認定中古時計を購入する
ロレックスの正規店で中古品が購入できるというプログラムが海外で始められており、将来的には日本でも導入される可能性があります。
ロレックス認定中古時計プログラムでは正規店で真正性が保証された中古時計を購入することができ、厳格な品質基準をクリアした時計が提供されます。
また再販日から2年間の国際保証も適用されるため、安心して使用できるでしょう。
日本での導入は未定ですが、将来的にはロレックスマラソンのランナーに代替え案として中古時計が案内される可能性もあります。
ただし高額であるというデメリットはあるでしょう。
中古販売店で購入する
現在日本の正規店では認定中古時計プログラムが導入されていないので、正規店での購入が困難である場合は中古販売店を利用するが選択肢の一つとなります。
ロレックスは二次流通においての動きが活発で人気モデルの取り扱いも豊富です。
未使用の新古品から中古品まで様々なラインナップが揃っています。
正規店と異なり、店頭に在庫があるので試着をすることもできるでしょう。
手っ取り早くお目当ての商品を購入することができますが、ロレックスマラソンが必須である人気モデルは価格が定価よりも上回っています。
デメリットは価格面、そして新品であっても一度は誰かの手に渡った新古品となるので真贋が保証された安心できる店舗で購入することが重要です。
▼ロレックスのお得な買い方を時計専門店が解説。レンタルから購入が一番オススメ!
まとめ:ロレックスマラソンとは?
人気モデルや希少モデルを正規店で購入することは、時間と労力や運を必要とします。
そのため高額であっても手っ取り早く中古で購入する方もいます。
欲しいモデルが入手困難である場合は、頑張って正規店で探すか、プレミア価格で購入するかを選択することになります。
最近ではレンタルという選択肢もあり、気軽に人気モデルを着用できます。
人気モデルの購入はなかなか思うようにいかず、もどかしいこともありますが、まずは時計選びを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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