ロレックスの日付変更禁止時間は?元正規店販売員が購入前に知っておきたいことを解説
日付のついた機械式時計には時計を合わせる際に日付変更禁止時間帯というものが存在します。
メカニズムを理解し、時計の取り扱いに注意を払うことが必要です。
今回はロレックスの日付変更禁止時間帯について解説します。
日付変更禁止時間とは?
日付変更禁止時間帯とは一部の機械式腕時計において、日付変更操作が推奨されない特定の時間帯を指します。
日付変更操作を行うことが時計に悪影響を及ぼす可能性があるためです。
カレンダーディスクは通常時計周りに回転して日付が変更されます。
プレートの内側には突起が配置されており、日付変更時に内部の日送り車がこれらの突起に引っかかって日付けを変更します。
しかしながら禁止時間帯においてプレートの突起と回転する日送り車が噛み合うため、このタイミングで日付変更を試みると突起が破損する可能性があるというのがその理由です。
日付変更時に内部の歯車やパーツに負荷がかかりこれが長期間にわたって続くと、摩耗やダメージを与える可能性があります。
ロレックスの日付変更禁止時間は?
ロレックスの日付変更禁止時間は夜の0時から朝の6時までとされています。
この時間帯に日付を変更しようとすると、日付変更機構に負荷がかかり故障の原因となる可能性があるため日付の操作は避けるべきです。
ただし現行の一部モデルに関しては、改良が施され日付変更禁止時間帯においての操作に問題が起きにくくなっています。
インターネットで検索すると時間帯について情報が錯乱していますが、正規店では上記の時間帯をお伝えしていました。
具体的なモデルごとの日付変更禁止時間帯については、購入先の正規店やロレックスのサービスカウンターに問い合わせることをおすすめします。
インターネット上の情報は正確性にばらつきがありますので、正規店やメーカーから提供される公式な情報に従うことが最善です。
日付変更禁止時間に日付を変更するとどうなるの?
一般的に日付変更禁止時間に日付を変更してしまったからといってすぐに壊れてしまうことはありません。
しかし内部メカニズムに対して不適切な負荷がかかる可能性があります。
内部の歯車やパーツにダメージが生じ、これが繰り返し行われると時計の不具合や破損の原因となります。
一部の時計メーカーは禁止時間帯に日付変更を行った場合、保証が無効になることを規定していることがあります。
日付変更禁止時間帯には日付変更操作を行わないように注意する必要があります。
禁止時間帯外での日付変更を行うか、時計の説明書やメーカーの指示に従って正確に操作することが重要です
日付変更禁止時間に日付を変更してしまったら
日付変更禁止時間に日付を変更してしまった場合、時計の内部メカニズムに損傷や不具合が生じる可能性があります。
一般的には一度や二度、操作をしてしまったからといって、ただちに悪影響が起きることはありません。
時計に不具合が見られる場合はロレックスの正規店やサービスカウンターに持ち込み相談をしましょう。
まずは正常に動作しているかどうかを確認し、必要に応じてオーバーホール等の修理が必要になることがあります。
オーバーホールとは時計を専門の技術者によって分解し、清掃、修理、部品の交換などが行われるプロセスです。
オーバーホールの価格はモデル、不具合の程度によって異なります。
一般的に10万円前後とされており、貴金属のモデルや複雑機構のモデルは高額になる傾向があります。
見積もりの詳細は預かりから2週間前後かかります。
日付変更禁止時間がないモデルも
新型ムーブメントを搭載したモデル
キャリバー3235や2236を搭載したモデルには日付変更禁止時間帯がないと言われています。
ロレックスが完全自社開発・製造した機械式自動巻ムーブメント、キャリバー 3235は、デイトジャスト 36とデイトジャスト 41、ヨットマスター 40とヨットマスター 42、サブマリーナー、シードゥエラー、ディープシーなどに搭載されています。
キャリバー2236はヨットマスター37、レディデイトジャストに搭載されています。
禁止時間帯においてスルー機構がついているので負担なく日付変更ができるとのことですが、見解については諸説あり僅かながらに負担は否めないという意見もあるようです。
日付変更禁止時間帯の有無については公式のホームページにも記載がないので、正確な情報や最新の情報に関してはお買い求めの店舗やロレックスのサービスカウンターにお問い合わせください。
短針が単独で動くモデルや年次カレンダー
GMTマスターⅡとエクスプローラーⅡなどの短針が単独で動くモデルや、
サロス年次カレンダーを搭載したスカイドゥエラーは日付変更禁止時間帯に制約を受けることはありません。
短針単独で24時間分回転させることができ、主に2か国語以上の時間帯を表示する際に便利に活用されます。
サロス年次カレンダーを搭載したスカイドゥエラーは月間30日と31日の月を自動的に区別し、年間を通して正確な日付を表示できます。(2月は28日または29日までしか日付が存在しないため、修正が必要なのは年に一度、つまり3月1日に限られます。)
まとめ:ロレックスの日付変更禁止時間は?
今回はロレックスの日付変更禁止時間帯について解説しました。
機械式時計は正しく使うことで耐久性を保ちながら、長く楽しむことができます。
定期的なメンテナンスと同時に日頃に使い方も見直してみましょう。
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