カシオ Gショックのスピードモデルとは?DW-5600を徹底解説
いまや、若者の腕時計のステイタスの一部ともなっているのが、カシオが誇る「Gショック」。Gショックと耳にすると、どこか男性的で、そして常にプレッシャーに耐え得る剛的な雰囲気が魅力の腕時計ですが、ある意味無骨なイメージが多くの男性に受け入れられているのかもしれません。
ですが、Gショックと言っても、実際のところ、比較的スマートなデザイン性を持つモノも少なくなく、その中でも有名なモデルを挙げるとするならば、「スピードモデル」と呼ばれるタイプは非常に人気が高いでしょう。
スピードモデルは、Gショックにとってもロングランシリーズ。1990年代から2000年代に入っても、変わらないシンプルな魅力を発揮し続けているものです。
今回は、Gショックのファンの中でも話題に上ることも多い「スピードモデル」について、その基本知識を解説するとともに、これまでのシリーズモデルも一挙にご紹介してまいります。
Gショックのスピードモデルとは
まず、このGショックの「スピードモデル」という名称、一般的には、DW-5600に代表されるような5600というナンバーが含まれる型番モデルのことを指しています。
しかし、このスピードモデルという名称そのものは、カシオ自身が公式に採用しているものではなく、スピードモデルをこよなく愛するマニアによって名付けられたニックネームなのです。
そもそも、この型番シリーズがなぜ、このような名称で呼ばれるようになったのかについてですが、1994年に公開されたキアヌ・リーヴス主演の映画「スピード」に由来します。そう、まさしく、彼が劇中でこのモデルを身に着けていたことで、現在にまで語り継がれる存在にまでなったと言えるでしょう。
いや、それだけではありませんね。実は、劇中で身に着けていたモデルが、キアヌ自身の私物であったことも、このモデルが「スピードモデル」と呼ばれるに相応しい大きな理由付けとなっています。
現在では、たった1つの映画によって、その後注目されるモデルとして成長するパターンは決して珍しくない話。それでも、このスピードモデルは、そのような腕時計の中でもとびきりセンセーショナルな存在であったと言えるでしょう。
Gショックのスピードモデル(5600系)の特徴とは?
スピードモデル(5600系)は、さまざまな基本スペックが搭載されているのにコスパが良いという特徴があります。
また、主に海外製のものが発売されており、コンパクトなスクエア型で腕になじみやすいのもポイントです。
裏蓋は4つのネジで止められているパネルバックが採用されています。
デザインのバリエーションが豊富なのでファッションに合わせて選べる点でもおすすめです。
Gショックのスピードモデル(5600系)と5610系・5000系の見分け方
Gショックのスピードモデル(5600系)と5610系の違いと見分け方
デザイン面での違いは5600系はオリジナルのスクエアデザインを維持していることが多く、非常にクラシックなG-SHOCKのデザインであるのに対し、5610系デザインは、異なる素材や仕上げを採用しているものがあり、より多くのバリエーションや限定モデルがあります。
モデル番号を確認する時計の裏蓋や説明書にモデル番号が記載されています。5600系は「DW-5600」や「GW-M5610」のように、数字やアルファベットの組み合わせで表記されています。
機能面において、シンプルな機能のみの5600系に対し、5610系はタフソーラー機能や電波受信機能を持つモデルが多いため、文字盤に太陽電池パネルや電波受信機能を示すアイコンや表示があることで5610系であると判断する事も可能です。
Gショックのスピードモデル(5600系)と5000系の違いと見分け方
スピードモデル(5600系)と5000系かは見た目においては使用している素材の違いがあります。5600系では主に樹脂製のケースとバンドを使用してるのに対し、5000系の高級モデルではステンレススチールやチタン製のケースとバンドを使用していることが多く、見た目や質感に高級感のあるモデルが多いのが特徴です。
機能面においては5600系は 基本的な機能(耐衝撃、防水、アラーム、ストップウォッチ、タイマーなど)を備えているのに対し、5600系は加えて、タフソーラー機能や電波受信機能(マルチバンド6)、また、Bluetooth連携機能を持つモデルも存在しており、それに比例して価格も5600系の方が高価な傾向があります。
Gショックのスピードモデル DW-5600シリーズを一挙紹介
1987年:DW-5600
画像:カシオ公式
すでに述べた、スピードモデルの映画「スピード」との大きな関わりですが、この映画でキアヌ・リーヴスが身に着けていたのが1987年に発売された「DW-5600」と呼ばれるモデル。実は、このモデルの起源とも言えるモデルが1983年に発売されていました。
このオリジナルのモデルこそ、「DW-5000C-1」であり、スピードモデルの基本デザインと耐久性を構築したタイプとなります。本来、腕時計と言うのは衝撃に弱いモノが多く、間違って落としてしまうと故障したり破損したりすることが一般的だったのです。
そして、このモデルでとくに忘れてはならない部分と言えば、落としても壊れることのない、極めて高い弾力性を有する「ショックレジスト」を本体に採用しているところ。それは、高級路線の腕時計に注目されがちだったマーケットの傾向に対し、異なる価値観を見せつける大変画期的なものだったと言えるでしょう。
耐久性の素晴らしさと、映画「スピード」における頼りがいのあるイメージ。これらが、当時の若者が求めるアクティブな腕時計のニーズを飛躍的に高め、当時は後発組の腕時計メーカーであったカシオにとってもブランドを世に大きく認知させるきっかけになっています。
1996年:DW-5600
次に、90年代に最初に発売された「DW-5600E-1」をご紹介しましょう。このモデルは、現在でも製造が続けられている最も人気の高い腕時計。スピードモデルとしての価値観をそのままに受け継ぐタイプですので、人気の秘密はもはや言うまでもありません。
このモデルの最大の特徴は、夜間でも使いやすいバックライトを液晶に採用していること。従来的な液晶機器は、暗い部屋での使用に不便な一面がありましたが、それを一気に解消したのがこの腕時計です。
もちろん、この素晴らしいリーズナブルさも人気の秘密。アクティブな目的でなくとも、ビジネスにも使いこなすことができる、ダイナミックでオールマイティなスピードモデルと言えるでしょう。
新品価格:¥16,800
2002年:G-5600-1
画像:カシオ公式
腕時計安定的な運用に今では欠かせない存在となっている太陽光充電。2022年に発売された、このモデル「G-5600-1」は、これまでの機能に加えてタフソーラーを搭載したタイプとなります。
タフソーラーと言えば、通常の太陽光充電機能とは異なり、せっかく充電した電力の消費を最低限に抑えてくれる優れモノ。従来の耐久性に加え、ストレスフルな長時間運用が可能となって生まれ変わったスピードモデルなのです。
このモデルも現在も製造し続けられており、その人気の高さが窺えるというもの。このモデルが販売された時代は、日本でもグローバル志向が一気に高まろうとしている頃。まさに、時代の波をいち早く掴んだモデルだったと言っても過言ではありません。
2005年:GW-5600J
画像:カシオ公式
さて、2005年になると、スピードモデルがいよいよ電波時計としてスタートすることになりました。このモデル「GW-5600J」は、これまでにないほどの時刻精度を発揮してくれるだけでなく、日常生活における視認性もかなりグレードアップしたツール。
日本は平地以外にも山岳地帯が多い国ですが、当時はまだ電波時計モデルが全体的に少なかったこともあって、どこに住んでいても時間精度の高さを実感できることは今以上に大きな価値があったと言えます。
また、この当時、電波時計に高級腕時計を代表するようなイメージを持つユーザーもいたほどで、ラインナップごとに精度が増していくスピードモデルに多くのファンがときめいたものです。
2008年:GW-M5600
画像:カシオ公式
鳴り物入りで登場した、上述の「GW-5600J」ですが、実は1つだけ欠点がありました。電波時計ではあったものの、グローバルに対応することがまだ難しかったのです。
そこで、2008年に登場した、「GW-5600J」改良型とも呼べるのが、この「GW-M5600-1」。日本国内だけでなく、日本を含めた世界の5か所のエリアで電波時計として運用できるスマートさを備えました。
いわゆる「マルチバンド」対応の電波時計。これにより、海外出張の多いビジネスマンも、常に正確な時間を認識できるようになっただけでなく、世界の多くの場所で時間を気にせずにアクティブティを楽しむことができるパワフルなツールへと変化しています。
2012年:DW-M5610
画像:カシオ公式
どんどん進化していく、電波時計の機能。このモデル「DW-M5610-1B」は、上述の「GW-M5600-1」が持っていた「アメリカ」「ヨーロッパ」での電波機能だけでなく、さらに「中国」を加えてパワーアップしたタイプとなります。
よく見ると、これまでのグレーやブルーの液晶カラーとは異なり、文字のカラーと反転させたようなダークな雰囲気。それでいて、視認性を失っておらず、よりGショックらしい斜に構えた風格も強まっているのです。
従来的なコンパクトな魅力は相変わらずですが、ファッションツールとしての魅力がより高められた感のある素晴らしいモデル。ブラッシュアップした大人の雰囲気も光っているでしょう。
最新のGショックのスピードモデルとは?
ここでは5600系の最新モデルを紹介します。
2018年:GW-B5600
最新のスピードモデルは、2018年に発売されIT時代に対応した「GW-B5600-2JF」です。Bluetooth対応タイプであり、スマホを使うユーザーが当たり前になった今では、スマホを通じて腕時計を操作できる利便性を体感できるモデルとなっています。
「マルチバンド6」による電波時計としての機能はもちろん、ワールドタイム表示にも対応。日本を離れて長期に海外滞在する方のための機能が満載で、メタルモデルではないのに、メカニカルな表情を見せてくれるお洒落な逸品です。
これほどの充実した機能であるのに、これほどのリーズナブルさ。スピードモデルが年月をかけて進化し続けても、多くのユーザーを手放さないのは、こういった地に着いた堅実さを忘れないからでしょう。
新品価格:¥18,480
2018年:GW-B5600BC-1BJF
更に、今までの5600系は樹脂素材のベルトがメインでしたが、同じ2018年に発売された「GW-B5600BC-1BJF」は新構造の樹脂製コンポジットバンドが採用されていまるでメタルのような質感に仕上がりました。
ベルトの中の駒に樹脂を、外側にメタルパーツを埋め込んで強度がアップされています。
新品価格:¥23,760
2023年:GM-5600U-1JF
2023年にはメタルを採用したモデル「GM-5600U-1JF」が発売されました。

出典元:ザ・クロックハウス 楽天市場店
ケースの内部に樹脂素材を使用し、ベゼルにステンレスを採用することで軽くて丈夫な仕上がりになりました。
ベルトは樹脂素材です。
ステンレスと樹脂の組み合わせで高いデザイン性も生まれています。
新品価格:¥22,770
2024年6月発売 G-5600SRF-1JR
海を愛するサーファーとともに環境保護活動を続ける「サーフライダー・ファウンデーション」とのコラボレーションGショックG-5600SRF-1JR。
タフソーラーを搭載したG-5600をベースモデルに、廃棄予定プラスチックを再活用したウレタンのベゼルとバンドを採用する事で環境負荷低減を目指しています。
デザイン面でも印象的は白の斑点にはホワイトの廃棄プラスチックを再利用。環境にも考慮した上で独特な雰囲気を演出しています。
Gショックのスピードモデルは他の映画にも登場していた?

出典元:GRAVITY 楽天市場店
G-SHOCKのスピードモデルは、スピードだけでなく、人気ドラマSPの映画「SP THE MOTION PICTURE 革命篇」にも登場しました。
着用していたのは、元V6の岡田准一さんで、モデルは「GW-M5600SP-1JF」です。
また、岡田准一さんが着用していたモデルはSPとのコラボレーションモデルとして2011年に発売されました。

出典元:GRAVITY 楽天市場店
¥49,800(税込)
まとめ:Gショックのスピードモデル(DW-5600)とは
いかがでしたでしょうか。現在ではすでに製造終了になっているモデルもありますが、いずれも多くのスピードモデルマニアにとっては思い出の残るモノばかりで、そのデザイン的な精神性もブレていないモノが揃っています。
いわゆる高級路線の腕時計タイプではありませんが、あらゆる国のユーザーに受け入れられるオーソドックスさを誇っており、若年層でも気兼ねなく末長く使うことができるモデルのシンボルとして今に至っているわけです。
しかし、機能性やユーサビリティは常に進化をしており、現代社会の変化に対応し続けているのもスピードモデルの見逃せない強み。派手さは決してないものの、どのモデルにも負けないバランスの良さが多くの若者の心を掴んでいるのでしょう。
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