ロレックスのアイスブルーはなぜ高いのか!理由を元正規店販売員が解説
''アイスブルー''文字盤はロレックスの数あるモデルの中でも特に存在感を放っています。
多くの人がカタログを見て「綺麗」「かっこいい」「欲しい」と感じる一方、価格表を見ると驚くこともあるでしょう。
アイスブルー文字盤のモデルはロレックスの中でもさらに高価格帯に位置しています。
アイスブルー文字盤の時計が高価格な理由にはロレックスが考え抜いたブランド哲学が影響しています。
今回はアイスブルー文字盤の特徴と、ロレックスが提供する多彩なブルー文字盤について元正規店販売員が徹底解説します。
ロレックスのアイスブルー文字盤とは?
出典:ロレックス公式
アイスブルー文字盤の特徴
ロレックスのアイスブルー文字盤は一般的な水色や青色とは異なり、光沢がありながらも透明感のあるカラーリングが特徴です。
プラチナ製のモデルにのみ採用されており、現在ではデイデイトとコスモグラフデイトナに限定されています。
以前はデイトジャストやチェリーニなどのプラチナモデルでも採用されていました。
プラチナは最も崇高な金属の一つであり、ロレックスが最高級の腕時計にふさわしい素材として選んでいます。
プラチナは銀色を帯びた白さと輝きが特徴です。
ステンレス、ホワイトゴールド、そしてプラチナは初めて見たときには同じように見えるかもしれませんが、隣り合わせに並べるとプラチナの白さと輝きは一目瞭然です。
密度が高く重い金属の一つであり、卓越した耐蝕性や独特の化学的・物理的特徴があります。
プラチナは柔軟性と可鍛性という相反する特性を持っており、機械加工や研磨が非常に難しく時計製造において高度な技術が必要とされます。
ロレックス独自のギザギザとしたフルーテッドベゼルの仕上げも非常に高度な技術が求められるそうです。
ロレックスは950プラチナを使用し、これはプラチナを950‰(千分率)含む合金であり、熟練した金属職人が丹念に製造した素材です。
プラチナ合金はロレックスの最高級の腕時計に相応しい素材となっています。
圧倒的なステータス
アイスブルー文字盤は最高級の素材であるプラチナにしか採用されておらず価格も高額となります。
限られた生産数とプラチナ素材の希少性から、アイスブルー文字盤のモデルを身に着けることは高いステータス性を象徴しています。
特にコスモグラフデイトナのアイスブルー文字盤は正規店での入手が極めて難しく、限られた顧客しか購入できない特別なモデルとされています。
この希少性と入手困難さが、着用者に対して高いステータス性をもたらしています。
また二次流通市場においては価格が著しく高騰していることが確認されています。
2023年にモデルチェンジし話題となったデイトナ アイスブルー126506Aは定価が¥11,001,100であるにもかかわらず、2023年11月時点では¥21,598,000~となっています。
価格の高騰はアイスブルー文字盤が非常に価値のあるアイテムであることを反映しています。
アイスブルー文字盤の時計を手に入れることは一種の成功やステータスの表れと言えるでしょう。
ブルー文字盤との違い
アイスブルーは氷のような透明感と輝きが特徴的なブルーです。
ロレックスには様々なブルー文字盤がありますが、アイスブルーは唯一無二の存在感と高級感を演出しています。
サンレイ仕上げが施されており光の反射によって文字盤が輝きます。
熟練のブラッシング技術によって文字盤の中心から外側に向かって溝を作り出しています。
サンレイ仕上げ自体はロレックスの多く文字盤に採用されています。
サンレイ仕上げの完了後、物理蒸着または電気メッキにより文字盤にカラーが塗布され、ニスでコーティングされてダイアルの最終的な外観が完成します。
アイスブルーはプラチナとの相性が良く、時計をより魅力的にするカラーリングとなっています。
ロレックスは素材に合わせて文字盤を最適な色合いにカラーリングすることでモデルの魅力を際立たせています。
- ターコイズブルー
出典:ロレックス公式サイト
オイスターパーペチュアルコレクションの一部で採用されているターコイズブルーはマットな質感が特徴です。
POPで遊び心のある色味が魅力的です。
2020年に登場して以降、非常に人気が高く正規店においては入手困難となっています。
- ブライドブルー
出典:ロレックス公式サイト
オイスターパーペチュアルやデイトジャスト、スカイドゥエラー、ヨットマスターなど多くのモデルで見られるブルーです。
アイスブルーと同じくサンレイ仕上げが施され、高級感があります。
あざやかな青紫系の色で、落ち着いた雰囲気を醸し出します。
- ロイヤルブルー
出典:ロレックス公式サイト
サブマリーナーのコンビモデルに採用されるブルーです。
鮮やかな色合いで夏の海を彷彿とさせるものであり、ダイバーズウォッチのスポーツ感を際立たせています。
- ミッドナイトブルー
出典:ロレックス公式サイト
GMTマスターⅡのホワイトゴールドモデルに採用されるミッドナイトブルーは、夜空のような深い色合いが特徴です。
パイロットウォッチとして知られるGMTマスターⅡに相応しく、飛行機から見た夜の星空を連想させます。
深いブルーが洗練された雰囲気を醸し出します。
- D ブルー
出典:ロレックス公式サイト
3900m防水のディープシーに採用されているDブルー。
海辺の鮮やかなブルーから深海の暗闇をイメージしたブラックのグラデーションが特徴です。
地球最深部であるマリアナ海溝の底に単独で到達した偉業を称えています。
ロレックス アイスブルー文字盤の人気モデル
ロレックス アイスブルー文字盤の人気モデル 1.116506A
出典:ゆきざき
2013年にデイトナが生誕50周年を迎え、その記念モデルとして登場しました。
最高級の素材プラチナにアイスブルー、そしてロレックスの王座デイトナという至高の一本です。
ベゼルはセラミック製でカラーはややブラウンがかっており、アイスブルーとの絶妙なバランスを生み出しています。
コスモグラフデイトナは2023年にモデルチェンジしました。
116506は生産終了となり、特にバケットダイヤモンドがあしらわれている116506Aは高騰しています。
ロレックス アイスブルー文字盤の人気モデル 2. 18956A
出典:ゆきざき
曜日表示機能を持つデイデイトはロレックスの最高級モデルと言われています。
上記モデルはベゼルに隙間なくバゲットダイヤモンドがセッティングされており、豪華でラグジュアリーな一本です。
インデックスには10Pダイヤが使用され贅沢な仕上がりとなっています。
ロレックス アイスブルー文字盤の人気モデル 3. 118206A
出典:GALLERY RARE
デイデイトのアイスブルー文字盤にスムースベゼルが採用されているモデルです。
プラチナ製のモデルは加工が難しく、以前は滑らかなスムースベゼルが主流でした。
後にロレックスの加工技術が進歩し、ギザギザとしたフルーテッドベゼルを持つプラチナモデルが登場しました。
ロレックス アイスブルー文字盤の人気モデル 4. 218206
出典:ゆきざき
2008年に登場したデイデイトⅡです。
ケースサイズは41mmとなっており、デイデイトの36mmと比較すると大きくプラチナの使用量も増えています。
存在感があり、ロレックスの最高級モデルに相応しいシリーズとなっています。
2015年にデイデイト40が登場し、デイデイトⅡは生産終了となりました。
ロレックス アイスブルー文字盤の人気モデル 5. 5241/6 アイスブルー
「チェリーニ 」はドレスウォッチとしてデザインされたシリーズです。
薄型でエレガントなデザインが特徴で他のモデルと異なり、革ベルトを中心としたラインナップです。
日常生活防水時計であるため、防水性を捨てて薄型のケースを実現しています。
上記モデルは2針とスモールセコンド、さらには手巻き式という今では珍しいムーブメントが搭載されています。
ロレックス アイスブルー文字盤の人気モデル 6. 179166G アイスブルー
出典:GINZA RASIN
旧レディデイトジャストは26mmの小ぶりサイズで生産終了時には惜しむ声が沢山寄せられました。
上記モデルは今では珍しいプラチナ素材をレディースモデルに使用しており、ラグジュアリー感が溢れています。
アイスブルーのやわらかな色合いは洗練された上品でエレガントな女性にぴったりの一本です。
まとめ:ロレックスアイスブルー文字盤はなぜ高いのか?
今回はアイスブルー文字盤の特徴とロレックスが展開する多彩なブルー文字盤について解説しました。
ロレックスは素材に応じて文字盤をカラーリングするブランド哲学を徹底し、時計の魅力を一層引き立てています。
アイスブルーの文字盤は美しさと洗練されたデザインから多くの人が憧れるモデルのひとつですが、なかなか簡単には購入できないこともあるでしょう。
ロレックスはアイスブルー以外にも魅力的なブルー文字盤を展開しています。
自身のスタイルや好みに合わせてロレックスの多彩なラインナップから選んでみるのも楽しみの一つですね。
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