グランドセイコーの歴史とは!専門店が誕生から現在までの流れを解説
グランドセイコーといえば、高級時計としてステータス性の高く、日本を代表するブランドとして有名ですよね。
世界最高級の時計を、と誕生したブランドですが、その長い歴史の中には、さまざまな出来事がありました。セイコースタイルの確立や高精度で実用的な技術力で開発した華々しい歴史とは対照的に暗い歴史もありました。
この記事では、セイコーの長い歴史を紐解きながら、セイコーに関するさまざまな疑問にもフォーカスしています。
ぜひ、最後まで読んで、グランドセイコーの魅力に触れてみてくださいね。
【誕生】グランドセイコーの歴史
【1960年代】グランドセイコーの誕生
「世界最高級の時計を作り出す」という決意から誕生したグランドセイコー。グランドセイコーが誕生した当時は、スイス製の時計が高級とされていた時代です。
世界への挑戦、技術の探求、革新を繰り返したグランドセイコーの決意と伝統は誕生から今日まで変わることなく、受け継がれています。
【1960年代】セイコースタイルの確立
1960年代、グランドセイコーのデザイン理念「セイコースタイル」を確立しました。
国産では初めてスイス・クロノメーター検査基準優秀級規格に準拠したモデルとして発売されたグランドセイコーはその後、カレンダー機能を搭載、防水性50mのモデルを発表。また、独自の輝きと趣があり、世界を驚愕させる国産機械式時計へと急成長しました。
3つのデザイン方針をもとに編み出された9つのデザイン要素を守っている確立されたセイコースタイルが、現代でも高級腕時計としてセイコーが輝きの根幹です。
【衰退と復活】グランドセイコーの歴史
【1970年代】機械式腕時計の衰退
初代グランドセイコーの登場からはじまり、セイコーは世界最高峰の腕時計へと成長していきました。グランドセイコー初の自動巻きモデル「62GS」や女性用10振動の「19GS」を発売するなど、様々なモデルを発表してきました。
鉄道の発達や工場生産管理の高度化などの時代背景もあり、腕時計の需要も高まってきていました。同時に精度の高さも求められることから、制度競争は激しさを増していました。
しかし、消費の多様化が進むにつれ、軽く、薄く、小さく、使いやすいものが求められるようになってきました。
【1980年代】クオーツモデルの登場
1969年、セイコーは世界初のクォーツ腕時計「クォーツアストロン」を発表しました。このことによって、時計の常識が覆りました。「クォーツショック」とよばれ、機械式時計を作っていたメーカーや企業に打撃を与えました。
また、機械式時計に比べ、手軽でズレの少ないクォーツ式腕時計の登場により、腕時計の主流は機械式からクォーツ式へと変わってゆきます。
【1990年代】機械式モデルの復活
1998年に完成した「キャリバー9S51」と「キャリバー9S55」により、機械式グランドセイコーは完全復活していきました。
この背景には、クォーツ式腕時計の登場により、衰退していた機械式時計を求める機械式時計愛好家たちの声が高まってきていたことがありました。
その声を受け、グランドセイコーは機械式時計の完全復活を目指しますが、その道のりは険しいものでした。かつて機械式時計を作っていた職人たちの多くは引退しており、製造技術を継承する者はほとんど残っていません。設計者たちは、引退したOBを訪ね歩いてアドバイスを乞い、高い目標を掲げて試行錯誤していきました。その結果、「キャリバー9S51」と「キャリバー9S55」を完成させたのです。
【進化】グランドセイコーの歴史
【2000年代】スプリングドライブの搭載
機械式・クオーツ式に続く、第3のムーブメント「スプリングドライブ」。スプリングドライブは、グランドセイコーが独自に開発した駆動機構のことです。電池も蓄電池も使わない自己完結型でありながら、クオーツ並みの高精度を実現することが出来るムーブメントです。まさに「機械式」と「クォーツ式」のいいとこどりですよね。機械式と同じゼンマイを動力源とすることで、電池に比べてトルクが大きく、太い時分針やGMT針を使用できるので、デザインの幅が広がったり、多機能を搭載させたりと楽しみや可能性が広がります。
【2000年代】自動巻3Daysの開発
ゼンマイを巻き上げて使用する機械式時計は、身に着けている必要がありますよね。腕から外すと、ゼンマイの巻き上げ不足などによって止まってしまいます。駆動時間は、メーカーによって違いがありますが、一般的な機械式時計ですとゼンマイが巻き上がった状態で40~50時間程度のものが多いです。
1994年に大企業対象で実施された週40時間労働制により、完全週休2日制の導入率もアップし、2002年から公立学校で週5日制に変わるなど、私たちの生活も変わってきました。そんな中、グランドセイコーは機械式時計で72時間パワーリザーブを可能にしました。金曜に仕事が終わり腕時計を外しても、月曜の朝、腕時計が止まりません。
とても実用的で、機械式時計の煩わしさから解放され、仕事に打ち込める機能ですよね。
【2000年代】グランドセイコーの多機能化
スプリングドライブ、自動巻3Daysの開発と日常生活の変化に合わせた画期的な開発をしてきたグランドセイコー。
2005年には、スプリングドライブに初めてGMT機能を付加したキャリバー9R66を完成させました。スプリングドライブの時計精度を保ちながら、ストップウオッチ機能も正確に動作させることが出来るようになりました。また、最大巻上時の持続時間(パワーリザーブ)72時間(3日間)も実現することができ、スプリングドライブ自体の基本性能が向上しました。
【2010年代】セイコーブランドからの独立
世界最高峰の腕時計を目指し、高精度・実用性を追求し研究し続けていたグランドセイコーは、2017年、セイコーから独立しました。
独立したことで、セイコーとは異なるステージへの挑戦を表明しました。また、デザインの領域も広げ、ブランドの伝統を引き継ぎながら、日本ならではの美しさと品格を持つブランドへと進化しています。
グランドセイコーに関するQ&A
グランドセイコーのロゴはなぜ変更になったの?
セイコーから独立した際に、変更になりました。独立後は、「Grand Seiko」のロゴマークをダイヤルの12時の位置に冠しています。
また「SEIKO」の文字を外すことで、「高級機」としてのイメージを浸透させる狙いがあったのです。スイス製などの海外の高級腕時計にも負けないステータス性を待たせる意味合いもあるのではないでしょうか。
グランドセイコーはなぜ独立したの?
セイコーから独立したことにより、高級さ、ステータス性を持たせるなど、ブランドとしてのさらなる高みを目指すグランドセイコー。独立によって、グローバル化とラグジュアリー化を進めていきます。
また、デザインの領域も広がり、ヘリテージコレクション、スポーツコレクション、エレガンスコレクションの3つの領域を展開しています。
グランドセイコーはなぜ高価なの?
「最高の普通」というキャッチコピーを掲げるグランドセイコー。このキャッチコピーからも分かる通り、グランドセイコーは、シンプルで飽きのこない洗練されたデザインに、世界最高水準の機能が搭載されています。
高級ブランドのコンセプトに、マニュファクチュールブランド、ムーブメントの精度の高さがグランドセイコーが高価と言われるゆえんです。
グランドセイコーにはどんな種類があるの?
グランドセイコーのムーブメントは下記の3種類。
- 機械式
- クォーツ式
- スプリングドライブ
コレクションは大きく分けて、下記の5種類あります。
- スピードマスターコレクション
- エボリューション9 コレクション
- ヘリテージコレクション
- スポーツコレクション
- エレガンスコレクション
スタンダードなデザインで実用性の高いコレクションから、上品でエレガンスなコレクションまで、幅広いです。あなたの使用シーンや好みに合わせて、お気に入りの1本を選ぶことが出来ますよ。
グランドセイコーの寿命は?
腕時計を使用していて気になるのは「寿命」ですよね。特に高級時計ともなると、せっかく高いお金を出して購入したのに、寿命が短いなんてことだったら、がっかりしてしまいますよね。
グランドセイコーの各ムーブメントの寿命とオーバーホールの費用をご紹介します。ぜひ、参考にしてみてくださいね。
各ムーブメントの寿命
機械式とスプリングドライブの場合、電池を使用していませんので、寿命はありませんが、適切なタイミングでオーバーホールが必要になります。
クォーツ式の場合、電池の寿命は約3年と言われています。ですが、修理用パーツは廃盤後、約10年間は在庫があるといわれていますので、10年以上使うことができる可能性があります。
オーバーホールの費用
コンプリートサービス (オーバーホール+ライトポリッシュ)
クォーツ |
52,800円~ |
メカニカル |
74,800円~ |
スプリングドライブ |
74,800円~ |
まとめ:グランドセイコーの歴史
高級腕時計としての地位を確立している、グランドセイコーの歴史についてご紹介してきました。
ブランドとして続いてきた長い歴史の中で、受け継がれてきた伝統を守りながらも、時代の波に合わせた進化を続けてきたグランドセイコー。ビジネスシーンをはじめ日常生活で着けられるモデルから、パーティや記念日など特別なシーンで着けたいと思わせるモデルまでさまざまです。
ぜひ、お気に入りの1本を見つけてあなたの生活を豊かに彩ってみてくださいね。
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